公務員の僕にも、「決められた労働条件の中で、最大限に力を発揮する」というスタンスを、市民は許してくれるだろうか

自分の最も身近にいる人を幸せにできずに、「社会を幸せにする」というのは、おかしいんじゃないだろうか。
(NPO)フローレンスの駒崎さんは、そのように問うている。
だから、9:00〜18:00だけ仕事をして、あとは家族を大事にするんだ、と。
僕にはそれが、「いかに仕事をしないかというための、言い訳」というようにも感じてしまう。
「決められた勤務時間内だけでしっかり働き、あとは家族を大事にする。プライベートを充実させる」というのは、どこかきれいごとに感じてしまう。
特に、公務員という立場だと、
「自分とか、自分の家族のことしか考えないで、困っている人を助けないとは何事だ。困っている人を助けるのがお前の仕事だろう。公務員のくせに!」
という声が聞こえてきてしまう。
じゃあ、公務員は、自分のことも、自分の家族も犠牲にして、仕事を最優先すべきなのか。
それは、なぜ?
公務員は、みなさまから預かった税金で給料をもらい、住民福祉の増進をすることが仕事だから。公共の福祉が、最優先だから。
だから、自分の事情など、持ち出すものではない。
とにかく、仕事をする。
朝8:00には出社して、夜は21:00まで仕事する。1日13時間くらいだ。
土日もしっかり休むんじゃない。たまには出社して、たまには休む。
病気の時や、冠婚葬祭の時くらいは、まあ、休んでもいいか。
それが、公務員だろう。
でも、それははっきりと雇用契約では書かない。書いたらまずいから。
あくまでも常識ということで認識してもらう。
もし、体や家族関係が壊れてしまったら、ご愁傷様。
あとは自己責任で。
だって、誰もそこまでやれって言ってないし、契約にも書いてないだろう。
・・・なんて、いうイメージがある。
ただの、イメージね。
僕はどこで、このようなイメージを作り上げてしまったんだろうか。
だから、定時の中で仕事を終わらせることや、土日はしっかり休むことや、有給休暇をとることに、罪悪感を感じてしまう。
そしてこれは、公務員だからというわけではなく、日本の労働文化が、そのように染まっている気がする。
誰も彼も、体や家族が壊れるまで、仕事が最優先。
それはおかしいんだと、声を挙げて、自らも実践しないといけない。
公務員である自分も含めてだ。
「決められた労働条件の中で、最大限に力を発揮する」
そのスタンスを、公務員の僕にも、市民は許してくれるだろうか。