トイレットペーパーという安心グッズ

発達障害や知的障害の子どものケアをしていると、
彼らが独自の「安心グッズ」を持っていることに、
とても配慮していました。
それは、
ぬいぐるみであったり、
雑誌の切り抜きであったり、
ペットボトルのフタであったり、
とても多様な安心グッズがあるのです。
他人から見れば、
「そんなもの後生大事に持っていて、何になるの?」
というものであっても、
彼らにしてみれば、
落ち着きを得るための大事な大事なグッズなのです。
独自の安心グッズによって、
パニック症状が収まり、
穏やかにいられるならば、
大事にして持っておくのがいいのです。
そんなことを思い出したのは、
新型コロナウィルスによるトイレットペーパーの買い占め状態を、
たびたび、目にしたからです。
安心グッズは、多様です。
人それぞれです。
他人から見れば奇妙に思えるものでも、
その人のパニック症状が収まるのならば、
大事にすればいいと思うのです。
トイレットペーパーくらいでパニック症状が収まるのならば、
安いものです。
ただ、人は人と一緒に生きているので、
やっぱり節度というものは、
一方で必要になるんですけどね。