係長試験の面接対策に有効な3つのポイント 〈想定問答集/模擬面接/キャッチボール〉

係長の昇任試験を受けるにあたって、最後の関門が面接でした。
個人的には、この面接が一番難しかったと思います。
本当は、二次試験の論文が終わった時点で、気が抜けていたのです。
論文までが勝負で、面接は出たとこ勝負だと思っていましたから。
論文が終わったら、もう準備はたいして要らないと思っていましたから。
でも、実は全然違いましたね。
面接こそ、最大の難関だったのです。
面接の準備をするにあたって、重要だと思った3つのポイントを書いておこうと思いますので、参考にしてください。
面接シートは、自治体によって呼び方が違います。
事前申告シート、自己申告書、いろいろ呼び名があるでしょう。
とにかく、一次試験をうかった人が、二次試験までに記入するシートです。
面接の本番は、面接官がこの面接シートを読みながら、質問してくるのです。
てことは、面接シートは、自分が有利になるように書くほうがいいに決まってます。
これは、面接における最大のチャンスなのです。
面接官は、面接シートをもとに深く突っ込んで訊いてきます。
突っ込まれても答えられることを書いたほうがいいです。むしろ、得意分野を書いてしまえばいいのです。
聞きかじりで得たものではなく、実体験を持っているもの。 具体例を言えるもの。よく考え込んだもの。
そういうものが、突っ込まれた質問にも強いです。
あと、性格については、短所を書いても、裏を返せば長所にできます。むしろ、面接官は裏っかえしてくるのを待っているんですね。
そういうことを考えて、しっかりと練って書きましょう。
適当に書いてしまっては、あとで必ず後悔します。
面接官がしかけてくる質問を想定し、それへの答えも決めておきます。
Excelかなんかで、書いておきます。
質問→返答→質問→返答・・・と、キャッチボールのようにポンポンやりとりできるのが理想です。
いちいち、「う〜ん、え〜と」と悩んでいては、時間がもったいないし、相手に頼りないイメージを与えてしまいます。係長へのやる気も疑われます。
訊かれたら、すぐ答える。
そのためには、想定する問答集を作り、覚えこむことが必要なのです。
この問答集で使うのが、先ほどの面接シートです。
面接シートの項目に沿って、さらに突っ込んだ質問にも備えます。
面接シートの項目だけでなく、行政施策の重点項目も質問されることがあるので、行政の動きも入れ込んでおきます。
専門職の受験であれば、 専門分野を幅広くフォローしておきましょう。当然です。
そういった時、現在、何が行政でトピックになっているかは、先輩に聞かないと分からないものです。
協力的な先輩は多いので、聞いて回るといいでしょう。
面接は、時間内に、どれだけ自分を売り込めるかが勝負です。
想定問答集を作り、ポンポン答えられるようにしておきましょう。
実際の場面を模擬した面接の練習もまた、不可欠と言えます。
例えば、受け答えの時の仕草とか、入退室の振る舞いとか、そういうことって、自分だけで自覚できますか?できませんよね。
でも、そういった仕草や振る舞いが、マイナスに響いてしまうのです。
また、想定外の質問が来た時に、うろたえずに答えられるかどうか。
圧迫的な態度で面接された時、動揺しないでいられるか。
深い質問に答えられるほど、本当に深く知っているのか。
こういうことも、他人に面接してもらわないと、分からないものです。
あと気をつけて欲しいのは、キャッチボールのように、ポンポンと応答することです。
僕は最初、完璧な答えをしたくなって・・・というかダメな奴と思われるのが怖くて、質問に対してずらずらと長く答えていました。
でもそれではよくないんですね。
ダメな例は、以下の通りです。
Q:「係長に必要な資質はなんだと思いますか?」
A:「一つは、リーダーシップです。リーダーシップとは、なんたらかんたら、たらたらたら・・・。そしてもう一つは、調整力です。調整力とは、なんたらかんたら、たらたらたら・・・。」
Q:「・・・・・・ああ、そうですか・・・」
これでは、面接官が聞きたいこと以上に長くしゃべってしまって、会話が成立せず、一方通行です。
いい例は、以下の通りです。
Q:「係長に必要な資質はなんだと思いますか?」
A:「リーダーシップと、調整力だと思います。」
Q:「リーダーシップとは、なんですか?」
A:「リーダーシップとは、なんたらかんたら。」
Q:「調整力とはなんですか?」
A:「調整力とは、なんたらかんたら。」
このように、質問されたことだけに答える。簡潔に答える。コンパクトに答える。これは、僕が先輩から、直前まで言われ続けました。
想定問答集を作る段階から、コンパクトに作っておくことをお勧めします。
面接対策は、先輩のご協力がないと、ぜんぜん成立しないですね。
仮に、個人的なスキルが高くても、誰かに頼れるスキルやコミュニケーション能力がないと、かなり危ないでしょう。
それは、係長としても必須のスキルなのです。
一人で抱え込むことなく、いろんな部署にうまく頼りながら、気を遣いながら、協力していただく。 それは、係長に望まれます。
係長試験を受けることを、周りに宣言しない人も多いですが、なんででしょうね。
むしろ積極的に宣言して、協力を仰ぐほうが、係長への道は近くなります。
さあ、電話を一本かけて、頼んでみましょう!