LEGOシリアスプレイで、無意識にある理想像を再認識してきたよ

あまりなじみのない手法かもしれませんが、「LEGOシリアスプレイ」というアプローチで、自分の理想像を探るという方法があります。
ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツ - シリアスプレイとは?
「総合・ベンチャー支援センター埼玉」というところが、LEGOシリアスプレイのワークショップを開催してくれたので、参加してきました。
このワークショップの趣旨は、以下の通りです。
「創業するしかない」と考えてはいるけど、何屋をしようか決めあぐねている方向け。
まずは自身の【現時点での気持ちやどうなりたいか】を見える化してみませんか?本人が納得し下した決断でなければ、心が伴わず、事業継続は難しいとされています。とはいえなかなか【本心や価値観】は自分自身でも分からないことが多く、思い込みや様々な外部の情報に振り回された末の「結論(?)」で創業してしまうケースも往々にあります。
本ミニワークでは、創業の意思はあるが、何業をするか探っている方を対象に、新しいキャリア研修プログラムとして注目されている「LEGO®シリアスプレイ®」を用いて、理詰めだけではなく右脳と左脳の双方アプローチから【本心や価値観】を考えます。
なぜ、参加しようと思ったのか
上にも書いたイベントの趣旨が、今の僕にぴったりでした。これは、参加するしかないと思いました。
僕の今の状態は、今のままずっと定年まで公務員でいつづけるというイメージがどうにも湧かない。
生かしたい特技や趣味はいろいろある。
起業して事業主となりたいという気持ちもある。
だけど、どうにも命をかけよう、人生をかけようというほどの仕事内容やイメージが、具体的にならない。
という状態です。
今でも、イメージを具体化しようと、定期的に<自分の理想像>をイラストに描いてみてはいるけど、どうにもボヤッとしています。
今回のLEGOシリアスプレイは、もともとある程度形のある「LEGOブロック」を使って、理想像を具体化してみようというもの。
フリーハンドで描けるイラストよりも、すでに形が与えられているブロックの力を借りた方が、実はイメージが具体化しやすいのではないか。
そのような期待があって、参加したのです。
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考えてから動く VS 動きながら考える
最初のセッションは、「6個のブロックを使って、アヒルを作る」というものでした。
アヒルの見本はありません。
目の前にあるブロックを使って、自分のイメージでアヒルを作り上げるのです。
このセッションの肝は、「考えてから作るのと、作りながら考えるのとでは、どのような差が出るか?」というグループ比較でした。
グループ①では、「先にアヒルの設計図を書いてから、その次にアヒルを組み立てる」というやり方をします。
グループ②では、「とにかくブロックを組み立て始め、考えながらアヒルを作っていく」というやり方をします。
この2つのグループにどれくらいの差が出るでしょうか。
制限時間3分間において、グループ①がだいたい1人3種類のアヒルが作れました。
グループ②はというと、なんと1人9種類のアヒルが出来ていました!
つまり、「最初に設計が完成するまで考えてから動く場合と、動かしながら考える場合とでは、アイデアに3倍の差が出た」ということです。
手を動かしながら考えないと、ひらめくはずのアイデアの損失がひどいことになります。
自作の作品を言葉で説明する
次のセッションは、「自分が起業したいと思った時は、いつ、どのような時でしたか?」というお題を、LEGOを使って表現するというワークです。
最初にひとつかみのLEGOブロックを目の前に持ってきて、その中のブロックを使って、イメージを具体化していきます。

出来上がった作品を、グループのメンバーにお披露目します。
この際、自分で自分の作品の説明をするのですが、ルールとして「必ず意図を説明しなければならない」というものがあります。
つまり、「なんとなくこのブロックを使った」とか、「別の色が良かったけど、これしかなかったから」とか、そういう説明はNGです。
必ず、意図がある。という前提で説明しなければならないのです。
意図がなければ、無理やり理屈をひねり出して、なぜこのブロックを使ったのかという意図を説明します。
このワークのいいところは、自分ではあまり意識していない感覚の部分も、無理やり言語化することにより、奥底に眠っていた自分の気持ちを再認識することができるところです。
自分の作品を、他人に説明してもらう
最後に、今度は、自分の作った作品を、他人に説明してもらうというワークがあります。
逆を言えば、自分も他人の作品を、その人になりきって説明するのです。

こうすることで、自分の作品を、他者の解釈によって、認識することができます。
「あ〜、それは違うな〜」という違和感があったり、「あ、そうか。そういう捉え方もあるよな。」と新しい発見があったり、とてもいいワークです。
自分だけの世界、自分だけの解釈にとどまるよりも、他者の解釈がはいったほうが、見方が全然広がります。
違和感も、共感も、どちらも大事にすべきですね。

LEGOシリアスプレイのファシリテーターとなる道の発見
今回のワークショップを通じて、自分の理想像を再認識することができました。
全体的に「これだ!」とつかめたわけではないですが、部分的に「こういうスタイルがいいんだよな」と思えたものがあり、それだけでも充分な収穫だったと思います。
そして、LEGOシリアスプレイという方法を知ったことが、かなり良かったです。
僕は、表現につまづきのある子ども・若者に対して、表現を応援したいという気持ちがあります。
なぜなら、僕自身にも表現につまづきがあり、鬱屈した時代があったからです。今も話し言葉は苦手です。
LEGOを使うことで、自分の内なる声を表現できる。理想像がはっきりしてくることがわかりました。
僕自身も、LEGOシリアスプレイのファシリテーターとなって、内なる声の表現を応援したい。そのような道もあるのではないかと思いました。
LEGOシリアスプレイによって、<あり方>を探る。
タスク管理によって、<やり方>を探る。
そのような仕事をするのも、いいのではないかと思っています。
おまけ(起業した僕の理想像)

※僕が起業した場合の理想像は、いろんな人と農作物を作ったり、家畜を飼ったり、デイケアやカフェで食事や会話や独りの時間を楽しんだり、人々に行きたいところと行ける手段があって、そういうコミュニティづくり、まちづくりをしたい。僕自身は、まちを飛び回りながら、魅力を発見したり、不具合を改善したり、情報発信やネットワークで人々をつないでいく。「ニコニコ わいわいをプロデュースする起業家」になりたいと思います。