「死にたい」と思っている自分にすら居場所を与える

「死にたい」と思っている自分にすら居場所を与える

小山さんは、子ども3人を育てているママです。
長女さんが、ADHDと診断されています。

 

そして実はご自身も、ADHDおよびアスペルガーという診断をもっています。

 

 

ある時期に小山さんは、

「もう、死にたい」と思っていました。

 

身体も大きくなった長女から暴力を受け、

行政機関には「親が悪いよ」と言われ、

さんざん打ちのめされてしまったのです。

 

 

でもそこから、上を向いて歩けるようになりました。

それは、このような理由からです・・・

 

親から差別されて育った過去

小山さん自身は、親から差別されて育てられました。

 

親は男の子が欲しかったらしく、

弟は溺愛の対象です。

 

一方で女の子として生まれた小山さんは、

親からは関心の外に置かれていました。

 

買いたいものは買ってもらえない。

食事はろくに作ってもらえない。

学校の給食費さえ、払ってもらえない・・・。

 

「私は、大事にされてない」

 

小山さんは、

何度も死のうと思いました。

 

やがて結婚して、子どもができて、

少しは安らぎを得ることができたのもつかの間。

 

生まれてきた長女が、

ADHDの特徴をもっていたのです。

 

長女は、知能検査としては問題がなかったこともあり、

ずっと普通級に通学しました。

その影響もあって、長女自身は、

特別支援級に通うことは認めたくない!絶対に認めたくない!

という状態です。

 

子どもが3人いる小山さんとしては、

長女の生きにくさは、

それはそれは大変なものでした。

 

親への暴力も始まり、

体が大きくなるにつれて、

大きなダメージを受けるようになりました。

 

ここでもやはり、

小山さんは生きていく気力を失っていったのです。

 

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「死にたい」さえ居場所を与える

転機が訪れたのは、

あるカウンセラーさんから言われた言葉がきっかけでした。

 

「『死にたい』という気持ちは、無理して否定しなくていいですよ」

「『死のうと思えば、いつでも死ねる』という選択肢を、心の中の保険として持っておくのもいいですよね」

 

そう言われたとき、ふっと心が軽くなりました。

 

「そうか、『死にたい』という気持ちは、別に否定しなくていいんだ。

心の中に置いておいていいんだ」と。

 

完璧ではない自分、

間違いをする自分、

死にたいと思う自分、

失敗ばかりする自分。

 

そういう自分であることを、

そのまま認めて、

「それでもいいんだ」と思えることは重要です。

 

 

小山さんは、

「『死にたい』と思ってていい」

と思えたからこそ、

「だったら、後悔するような人生にしたくない」

「子どもに胸を張って見せられる生き方をしたい」

と奮起することができたのです。

 

完璧ではない自分を大事にするところから得られるパワーは、

ハンパじゃないですヨ。

 

だったら自分が支援者になる

後悔するような人生は送りたくない

と思った小山さんは、

それでも困難なことに次々と突き当たります。

 

そして、学校や行政など、あらゆるところに相談に行くのですが、

なんと相談すればするほど打ちのめされていくのです。

 

たしかにいたわってはもらえるのですが、

結局は、

「親が悪い」

「親のせい」

「親失格」

と言われてしまう。

 

これほどまでに、相談機関に理解してもらえないとは、

思いませんでした。

 

でも、打ちのめされながらも、

小山さんはこう思い直すことができました。

 

 

理解者は、少ない。

「だったら、自分が支援者になればいいんじゃないか?」

 

 

上を向いて歩く

「死ぬことは、いつだってできる」

「だから、後悔のないように生きてみよう」

 

そう思うことで、覚悟が決まりました。

上を向いて歩けるようになりました。

 

 

「死にたい」という気持ちのように、

世間から見たら、

「そんなこと、思ってはいけない」「思う方がおかしい」

というようなことでも、

正直で素直な自分の気持ちなのであれば、

心の中にしっかり椅子を置いて、

気持ちの居場所を確保してあげるといいんだと思います。

 

心の中に居場所をあげる

世間から見たら、

社会的な常識からしたら、

「そんなのおかしいでしょ?」

と思われることでも、

 

大事な自分の気持ちとして、心の中に居場所を与えてみませんか?

 

 

とくまる
公務員タスク管理の人
「自分のペース」と「安心感」で、自分らしい仕事をしよう!
うまく仕事ができずに悩んだ20代。
タスクシュートを中心としたタスク管理を始めてから、自治体独自の制度創設メンバーに抜てき、主任の昇任試験に合格。
制約の多い公務員のためのタスク管理を研究中。
愛用はTaskChute2。
自分史/発達障害/子育てパパ
※発信は所属する組織とは関係なく、個人の見解です。