批判だけが鋭くて、つまらない仕事をする人
自分に対して、同僚に対して、組織に対して、批判眼を持つことは重要だとつくづく思います。
ただし、批判だけが鋭い人は、おおむねつまらない仕事をしているものだとも思います。
なにか、中身が無いのです。
それがどうしてなのか、考えてみました。
今まで読んできた本の中で、批判眼の優れた人は、多くの視点や知識を持っていました。とてもいい仕事です。
多くの視点や知識を手に入れるには、一般的には、多くのエネルギーを要します。
そのエネルギーは、〈理想を実現したい!〉というモチベーションがないと、持続しないと思います。
一方、批判だけが鋭くて、つまらない仕事をする人は、多くの視点や知識を持っているわけではありません。
おそらく、実現したい理想が無い。あるいは貧相なのでしょう。
だから、つまらない仕事をする。
それでも鋭い批判ができるのは、批判すること自体に(やっとこさ)やりがいを感じ、そこの感覚は鋭くなったり、たまたま持っていた視点や知識が鋭く刺さったというだけにすぎないのではないでしょうか。
実現したい理想を目指して仕事するのでなければ、いい関わりもいい組織も作れやしません。
「批判する」ということは、「納得しないことを表示する」ということです。
納得しなければ、人はなかなか動きません。
だから、批判だけする人は、動きが鈍いのです。
常に不満を抱え、その不満にエネルギーの矛先が向いているため、アンテナも鈍くなり、感度が悪くなります。
そうはいっても、批判は大事です。
批判だけが鋭い人の意見でも、受け止めて、吟味すべきだと思います。
なんとか落とし所、妥協点を見つけて、行動に移せるポイントを探ることができるかどうかが、リーダーに求められます。