【埼玉県】防災は体で学習するのが一番。煙でパニクるとは思わなかった。
埼玉県にある防災学習センターに行ってきました。
ここの防災学習センターで体験できることはいろいろあるのですが、煙体験はやばいですね。
今まで、煙のことをあなどっていました。
「たばこを吸う人もいるくらいだから、煙なんて大したことない」
「なんか、ハンカチで口を押さえればいいんでしょ?」
「なんとかなるっしょ。」
いや~、大間違いでした。
ダメダメそんなんじゃ。
今回は、僕とかみさんと長男。そして、祖父の4人で体験してきたので、レポートします。
入口に入ります。
中は薄暗くて、温度も高め。
煙(に似せたやつ)は、ほぼ充満している。
通路はけっこう長めにしてあります。
扉を開けないと、前に進めないところもあり、迷路のようです。
扉を開けると、炎が噴き出すところもあります。
そういう状況です。
かなりしゃがまないと、煙を吸ってしまいます。
でも、かなりしゃがむと、歩きにくいです。
子どもはしゃがんで歩くことができないので、大人がちょっと抱きかかえる感じになります。
でも子どもだって早く歩いて脱出したいですから、大人を振りほどいて歩きたくなります。
そしたら制止しながらしゃがみながら動かなきゃならないのです。
非常に体力を使いますね。
よく、「ハンカチを口や鼻にあてて、煙を吸わないようにしてください。」 なんて聞きますよね。
これ、すごく息がしにくいんです。
酸欠状態になります。
かと言って、ハンカチをしないと、煙を吸い込んで、それもまた息苦しくなります。
しゃがんで歩くのに、体力を使って、ハアハアいってるわけです。
そこにハンカチをあてたら、酸欠状態ですよ。
なんか苦しくて、体もうまく動かなくなって、頭も警戒警報が鳴りだします。
ハンカチを濡らしていたら、どうなっていたんだろう。
今回連れて行った長男は、4歳です。
もう、途中で「もう帰りたいよ~、嫌だよ~」「やだやだやだやだ〜〜〜!」なんて叫びだします。
叫ばれたってどうにもできない。
とにかく早くこの状況から脱出しなくちゃいけない。
自分だってなんか息苦しいし、暗くてよく見えないし、しゃがまなきゃいけない。
なんかよくわかんなくなってくる。
「子どもだけでも守らなきゃ・・・なんとかしなきゃ・・・」
その心理が、焦りに拍車をかけ、パニック症状を引き起こします。
いや、もう、けっこうヤバかった。
正直。
これは、体験です。
子どもだって体験できるようにしてある、絶対的に安全な環境の体験です。
なのに、かみさんも僕も、パニック寸前までいきました。
脱出できたときは、本当にホッとしました。
こんな目に合わせた学習センターの人をちょっと恨んだりして。
大変だったんですから。
安全な体験なのに。
体験後の長男は、もうずっと抱っこ。
恐怖心がおさまらなかったんでしょうね。
火事があった時の実際の煙は、超有毒ガスです。
プラスティックやポリエチレンとか、燃えたら有毒ガスを出すものに囲まれているのです。
吸い込んだら、倒れてしまいます。
今回は目を開けていられましたが、実際は目を開けることもままならないのでしょう。
有毒ガスですから。
疑似煙でさえ、目が少し痛くなりました。
コンタクトレンズだったら、目を開けずに手さぐりで動くことになるのかな。
いや~、体験しないと分からないもんです。
ぜひみなさんも行ってみてくださいね。
人命救助をお仕事にしている人に、敬意を抱きます。