ウォンツをニーズに変えるのは、ゆったりできる空間と他者が有効です

職場で、雑談をしている中で、「ああ、それ僕がやっておきますよ。」と解決しちゃうことがあります。
僕が、「やらなきゃな~」
と思っていたことが、雑談の中で解決までもっていけちゃうというのは、素晴らしい流れだと思います。
この流れのエッセンスを取りだしてみると
漠然とした思い → 思いの共有化 → 解決への取り組み発生
ということになるかと思います。
そこで僕は、神奈川県立田奈高校で取り組まれている、相談事業のことを思い出しました。
田奈高校へ出張相談に行っている石井正宏さん(株式会社 シェアするココロ
代表)は、同校の「図書館」を有効な相談場として活用しています。
図書館には、いろんな人が、いろんな目的で、あるいは目的もなく、集まる。
そこで集まる子たちには、潜在的な願望(ウォンツ)がある。
それが、一緒に話をしていくうちに、顕在化してニーズに変わる。
ニーズとして形に現れてきたら、相談室という特別な場所で受け止める。
さまざまなウォンツを抱えている子は、いきなり相談室には来れないものだ。
でも、図書館になら、来れる。
2014/5/22 困難を抱える若者のキャリア形成・雇用創出支援研究会(仮称) より
ウォンツというのは、他者と共感・共有することで、ニーズに変わる。
ニーズを発信することで、人が動き、情報が集まる。
そういうことが言えると思います。
ウォンツを世に出していくためには、リラックスできる空間と、表現を受け止める他者がいるといいですね。
それが、学校においては、図書館や保健室なのでしょう。
大人にとっては、喫煙所がそんな気がしますし、エアコンのない時代はストーブを中心にそんな場所ができていたと思います。
地域においては、井戸端や縁側もそうだったでしょうね。
現代の職場においては、ぽっかりとゆとりの生まれる空間が、あまりないように思えます。
だったら、意図的に雑談をしかけていくのも、実は、効率的だったり、クリエイティブだったりするかもしれません。