イヤホンがあることで、両手がふさがって、ゆっくりと音楽が楽しめるようになったスモスくん
知的障害を持つスモスくんは、音楽が好きです。
家でも、学校でも、音楽を聴くと、ニコニコしています。
ただ、CDプレーヤーのいろんなボタンが気になるみたいで、ついつい押しちゃうんですよね。
すると、音楽が止まっちゃったり、CDが出てきちゃったり、ラジオになったりして、落ち着いて音楽が聞けません。
好きな音楽が聞けないと、スモスくんも大騒ぎです。
だからやむなく、スモスくんの手の届かない場所にCDプレーヤーを置いて、大人が操作をしています。
そんなある日の学校でのこと。
先生が、イヤホンを渡してみました。
本当は、周りの音が遮断できるように、ヘッドホンを用意してあげたかったのです。
でも、すぐには用意できなかったので、耳に入れるタイプの普通のイヤホンでした。
しかもスモスくんは、耳の中にものを入れるのが嫌で、両手で持ちながら聴いていました。
するとどうでしょう。
両手がふさがったのです。
これで、CDプレーヤーのボタンを押すことなく、落ち着いて音楽が楽しめたそうです。
ヘッドホンじゃなかったけど、イヤホンであることで、逆に音楽を止めることなく楽しめました。
なにが本人のためになるのか、分からないもんですね。
それが、支援の面白いところです。