公園で笑っているという役割
いつも子どもを連れていく、近くの公園があります。
そこに、中2くらいの、そこそこいい大きさの兄ちゃんたちが、遊んでいました。
裸足になったりぶら下がったりして、無邪気なものです。
同じ公園の、やや離れたベンチ。
だいぶ年配の男性が1人座っています。
中2の兄ちゃんたちを見て、笑っていました。なんと声をあげて。
「ハッハッハ」と、子どもの多い公園には、珍しい声です。
きっと年配男性は、お散歩にでも来ていたのでしょう。
中2兄ちゃんは、年末の暇つぶしに遊びに来ていたのでしょう。
2組に、面識はありません。
でも、兄ちゃんが遊ぶ。ご年配が笑う。
ご年配の笑い声に、兄ちゃんたちもますます調子づく。
この関係性の、なんと和やかな、幸せなことだったか。
ご年配はそれからよちよちと、おぼつかない足取りで、公園を後にしました。
年を取った者は、これでいいじゃないか。
公園で、笑う。
あのご年配には、いつまでもそうであっていただきたいものだ。
ご年配が去った後、ベンチや公園の出入り口を、気持ちさみしげにちらちら眺めていたあの兄ちゃんたちも、そう思ったに違いない。
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